はらぺこあおむし

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元気の出る塾長ブログ

涼しくなって、食欲の秋です

ホクホク炊き込みご飯のいい香りとか、ジュージュー焼肉なんかの音でゴクンとなって、お腹がグーグーいいます

「はらぺこあおむし」ってご存知ですか?
そう、絵本

この「はらぺこあおむし」を読み聞かせていると、きまって子どもは、「もっかい、もっかい」とせがみます

なんで〜?

ママはすっかり疲れていて、「何回も読んだから、こっちの『ぐりとぐら』にしなさい!」なんて強制したくなる。ところが、飽きがくるのは読み手のほうで、子どもは「はらぺこあおむし」が大好き。「もっかい、もっかい」に負けて、この1冊をくり返す

なんで?

子どもはお話を何度も聞いて内容を覚えてしまっている、

「やっぱり おなかは ぺっこぺこ。」
「それでも おなかは ぺっこぺこ。」
「まだまだ おなかは ぺっこぺこ。」

ママの音読スピードと競争する、一歩先を読むスリル、急ぐので言葉がすべる、イメージだけが先行する、そんなスリルを味わっている。やがて最後のページ、「かれはきれいな蝶になりました」にたどり着くと

やっぱりだ

・・・思った通りだ
チョウになったんだ
と、うれしそう

ママの音読を借りて、話の流れを先に先に言い出せる、そんな世界を楽しんでいるふうに見える。やがて、中学・高校生になって、いざ学校の単語テストやベネッセの全国模試があるときも、受験の場をかりて解き方の流れをつぎつぎ言い出し、いち早く合格点が取れればいいと思う。

最近、なんだか、私たちのまわりは「くり返し」に気づくことが少なくなったようにも思う。昔は、春夏秋冬、野山の景色の移り変わりだったり、夕方になるとねぐらに帰るカラスの鳴き声だったり、遠くのご〜〜ん、鐘の音だったり、見たり聞いたりすることにくり返しが感じられた。

だから

一葉落ちて天下の秋を知る

こともできた。

ところが今、テレビやSNSのおかげで、「あ・・・やっぱりだ、思った通りだ」みたいに推理・推測に感激することがなく、情報量、情報スピードに追われるようになった。

アメリカの刑務所では囚人をおとなしくさせるために、くり返しテレビを流しているそうだ。バラエティやお笑いやスポーツ中継などテレビ番組を長時間、くり返し視せていると、囚人はどんどん高度な思考力がなくなって、反抗する気概すら失せるらしい。

世界標準にどんどん突き離されていく日本、バラエティやお笑いやスポーツ中継が私たちを囚人化するために流されているとしたら、ドキッとする。

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