『鎌倉殿の13人』

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元気の出る塾長ブログ

『鎌倉殿の13人』に はまっています。

これまで何度もツイッターの世界トレンド1位を獲得したNHK大河ドラマ、塾の先生が大河ドラマだなんて不謹慎と思うでしょうが、とにかく日曜がおもしろいんです。

源頼朝の奥さん「政子」は伊豆の田舎育ちなんです。頼朝は「亀の前」という貴族出身の女性に浮気をする。やがて浮気がバレて、「政子」が「亀の前」を遠ざけようとするシーン。

亀の前が言います「では、私、手を引きます」「そうしてください」と政子も言い放つ。すると、亀の前は現代口調でこう切り返します

「伊豆の小さな豪族の家で育った行き遅れがさぁ、急に御台所、御台所って勘違いしてもしょうがないけど、大事なのはこれから。自分が本当に鎌倉殿の妻としてふさわしいのか、よく考えなさい」と。

和歌を例に挙げ、教養の大切さを教える。

「黒髪の乱れも知らずうち臥せば まづかきやりし 人ぞ恋しき」和泉式部(いずみしきぶ:女性)

*まづ=はじめて
黒髪が乱れているのも気が付かないでお布団に横になっていると、 初めて私の髪をかきあげてくれた人が恋しい 

塾長はこの場面を見て3つ思ったんです。

1番目、亀の前が和泉式部を持ち出すことで教養の高さを見せつける、突きつけられた政子は頭が上がらない、といった浮気女の逆転劇。古典では「和歌」の素養が形勢をひっくり返すことがよくある。

2番目、和歌の意味。
はじめて→かきあげた、と読むと、はじめてかきあげた人、の意味だから、「人ぞ恋しき」の人は和泉式部の初恋の人です。

はじめの→人、と読むと、かきあげたはじめの人だから、「人ぞ恋しき」の人は 大勢の中の一番最初のカレです。

人=母、と解釈すると、はじめて髪をかきあげた母親だから、「人ぞ恋しき」の人は、母親です。母をしのぶ和泉式部の人柄にキュンとします。

さて、この場面で感じた最後は、ドラマで「亀の前」や「政子」が際立つけれども、場面を設定したりセリフを言わせるのは演出家の三谷幸喜です。三谷幸喜が直接ドラマに出ることはないです。

ロシアがウクライナを侵攻する、血を流すのはウクライナの善良な人々や若いロシアの兵士です。プーチンが戦場に出ることはない。昔、ベトナム戦争でも、前線に立ったのはアメリカの永住権を求める異国の人々だった、と言われる。

役づくりなら、それが仕事だからいいけれど、ロシア兵なんか、権力に踊らされてどうする?と思う。世情に流されていてはいけない、目を開くにはやはり勉強が必要だ。

16歳で成人する子どもに、突然「ウクライナに行く」と言われても驚かないように、
子どもには左翼も右翼も両方わかるように教え、しっかり情勢判断ができるようにしておく、
そんな子育てをするのに、古典の素養とか価値観をみがく、「読解力」が欠かせない、と思った。

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