3 ×3の思考コード

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入試に役立つメンタル・壁の越え方・作文に強くなる

学力の新観点「思考コード」を知っていますか?
今回は教育ジャーナリストのおおたとしまささんの記事をご紹介します。

この記事は、首都圏模試センターが出してるものなので
気になったらぜひネットで調べてみてください。

思考コードとは、問題を簡単か難しいかという2種類で分けるのではなく、
「どの程度の知識レベルが必要なのか」と
「どの程度の思考レベルが必要なのか」という二つの軸で、
問題レベルがどこに位置するのかを図る指標です。

縦軸を3段階の知識レベル、横軸を3段階の思考レベルとすると
3 ×3で9種類の問題パターンが出来上がります。

例として、みんな一度は見たことがあるフランシスコ・ザビエルに関する問題を見てみましょう。
知識レベル1 ×思考レベルA(理解の思考)だと、こんな問題になります。

「1-A:写真をみて、この人物の名前を答えなさい。」

ザビエルの写真を見せて、名前を答えさせる問題です。一問一答で簡単ですね!

つぎに、知識レベル2 ×思考レベルA(理解の思考)だと、こんな問題です。

「2-A:ザビエルがしたこととして正しい選択肢を選びなさい」

これも、教科書をしっかり暗記していれば答えることができる問題です。

では、知識レベル3 ×思考レベルA(理解の思考)だと、どんな問題になるでしょう?

「3-A:ザビエルがしたこととして、正しい選択肢をすべて選び、年代の古い順に並べなさい」

ちょっとこれは難しいですね。だんだん模試の過去問に近づいてきました!

では知識レベル1 ×思考レベルB(論理的思考)だと、どうでしょう?
理解していればOKではなく、論理的に考えることが求められる問題です。

「1-B:ザビエルが日本に来た目的は何ですか?50字以内で書きなさい」

記述問題ですから、教科書の知識を自分なりの言葉でまとめる必要があります。
だんだん難しくなってきました。

ここからは、私立の入試で出されるパターンになります。

知識レベル2× 思考レベルB(論理的思考)だと、こんな問題。

「2-B:キリスト教を容認した大名を一人あげ、この大名が行ったこと、その目的を100字以内で説明しなさい」

みなさん説明できそうですか?ついにザビエルの名前さえ出てこないですね。
知識と知識をしっかり繋げて、整理できてないとなかなか答えにくい問題です。
さすが、私立といった感じの問題。

さらに難関私立だと、知識レベル3× 思考レベルB(論理的思考)が出題されます。

「3-B:キリスト教の日本伝来は、当時の日本にどのような影響を及ぼしたのか、200字以内で説明しなさい」

首都圏の難関校ではこんな問題が出題されているんですね。
ただ、この問題傾向は大学入試の改革の流れでも取り入れられてきています。
みなさんの入試にも関わる話です。

さて、思考レベルC(創造的思考)の問題も見ていきましょう。
変化の激しいこれからの時代では、創造的思考が求められるとして、
入試を作る側も創造的思考力を問うような問題を取り入れようとしています。
どんな問題か一緒に見ていきましょう。

まず、知識レベル1× 思考レベルC(創造的思考)の問題です。

「1-C:もしあなたがザビエルの布教活動をサポートするとしたら、ザビエルに対してどのようなサポートをしますか。200字以内で説明しなさい。」

なんだか小論文のテーマみたいですが、
思考力・判断力・表現力を鍛える問題としてはピッタリだと思います。
あなたならどんな風に回答しますか?

全部で9種類なので、あと2種類ありますが、紹介はここまで。
気になった方はぜひ調べてみてくださいね。


伊藤万莉(いとう まり)

4月から立命館大学大学院の文学研究科 教育人間学に進む。桑名高校理数科、立命館大学(文学部< 人間研究学域>)卒業。
ひと言われたら10考える。高校時代は陸上競技をこよなく愛し、
近い将来は南極に行って「皇帝ペンギン」さまにご挨拶するのが夢。
最近は、生徒とどういう関わりがベストなのか探求中。

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