頭のいい人が話す前に考えていること③

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入試に役立つメンタル・壁の越え方・作文に強くなる

引き続き、安達裕哉さんの「頭のいい人が話す前に考えていること
という本から大事だなと思ったことを紹介していきます。

前回は「話す前にちゃんと考えているか?」ということを振り返りました。
話が相手に伝わらないのは、話し方の問題ではなく、

自分の考えが足りないからかもしれないという点が重要ポイントでした。

では、考えを深めるためにはどうしたらいいのでしょうか?

一つは「意見にしっかりした根拠もつ」ということです。

言い換えれば「〜だから〜だと思う」の
「〜だから」の部分が本当に正しいのか疑うということです。

例えば、話の内容が薄い人、つまり根拠の薄い意見を言う人はこんな感じです。
テーマは「努力と成功」についてです。

Aさん:「昨日、東大卒のYouTuberが努力は絶対に裏切らないと言っていました。
だから、私は努力は絶対に裏切らないと思います。
私ももっと努力して、YouTuberの〇〇さんみたいに成功したいです。」

たった1人のYouTuberが言ったことを理由として使って繰り返しているだけですね。
東大卒が言うんだから正しいだろうといった思い込みがうかがえます。
深く考えられた意見というよりも、影響を受けているYouTuberがいて、
そのYouTuberに憧れてるんだなぁという事くらいしかわかりません。

では、話の内容が深い人、つまり根拠がしっかりした意見を言う人はどんな感じでしょうか?

Bさん:「私は、努力が必ず成功につながるとは思えません。
なぜなら、英語の授業で、世界には家が貧しくて勉強すらさせてもらえない子どもたちがいることを学び、
スタートラインが違う状態でいくら努力しても恵まれた国の人には勝てないことがあると思ったからです。
このように成功を誰かに勝って1番をとることと考えると、努力すれば成功するとはいえないと思います。
でも、別の意見として、成功は誰かとの競争に勝つことじゃなく、自分がベストを尽くすことと考えると、努力は無駄なものじゃないと思います。
私はスタートラインに差があっても、自分のベストを尽くせるように精一杯努力したいです。」

Bさんが1番言いたかった事はなんでしょうか?
それは「スタートラインに差があっても、自分のベストを尽くすという成功のために精一杯努力する。」
ということです。

1番言いたい結論が最後に来ているので、わかりにくかったかもしれませんが、
根拠はしっかりしていて、よく考えられていると思います。
自分の意見だけではなく、自分とは反対の意見にも目を向けているところがgoodです。

そして、意見の根拠は「有名な人が言ってたから」ではなく、
授業で調べて学んだ「事実」となっています。

他人の意見ではなく、自分の意見として自分の頭でしっかり考えていることが伝わってきます。
意見を言う時は、より正確な事実を根拠として持ってくるというのがポイントです。


伊藤万莉(いとう まり)

4月から立命館大学大学院の文学研究科 教育人間学に進む。桑名高校理数科、立命館大学(文学部< 人間研究学域>)卒業。
ひと言われたら10考える。高校時代は陸上競技をこよなく愛し、
近い将来は南極に行って「皇帝ペンギン」さまにご挨拶するのが夢
最近は、生徒とどういう関わりがベストなのか探求中。

 
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