変わらないこと

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成績アップする個別指導の先生

ソプラノの稲向裕子です。

The Jukuには、ロールモデル(役割を担うモデル。模範。手本。)となる人がたくさんいます。

例えば、先生であったり、上級生や先輩たち、そしてThe Jukuの卒業生など、「あの人すごいな。素敵だな。かっこいいな。あの人みたいになりたいな。」と思える人です。

そんな憧れの人、一見すると、難なくその立場になったように見えませんか?

もともと頭が良い。
もともとスタイルが良い。
もともと器用。
もともと才能がある。

なんて。

そう思うがゆえに、
「私には才能ないから同じことは出来ないな。無理。」
と、はなからあきらめてしまったり、

「出来る人はいいよなぁ。」
なんて斜に構えて、その人の本質を見なかったり…。

私も若い頃は上手な人をいつもそんな目で見ていました。

それはきっと、出来ない自分を擁護する言い訳だったと思います。

今、才能を開花し輝いている憧れの人は、一歩一歩静かな努力を続けてきた人です。

ご縁あって、みなさんはこのThe Jukuに在籍しています。
身近にいる憧れの人の本質を見て、行動や考え方を参考にしてみてくださいね。

それはきっとあなたの成長につながると思います。

最後に、先日開催された、私が所属している名古屋二期会のオペラ「森は生きている」の演出家、右来左往(みぎきさおう)さんが書かれた演出ノートをご紹介させて下さい。

少し長いのですが、先の見えない今を生きるのにそっと背中を押してもらえるような内容です、お読み頂けましたら幸いです。

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 オペラ「森は生きている」の原作者は、今、世界から注目されている「かの国」の児童文学者のマルシャークだ。
 マルシャークはこの戯曲形式の童話の中に、「シンデレラ」系の、「継母やまま姉妹にいじめられた娘が、のちに幸せをつかむ」ように、「誰もが幸せになれる権利を持っている」というテーマや、スラブ地方に伝わる「民話」の「自然への界隈の念」や、「傲慢な権力者が行いを改める」という「教訓」的要素を混ぜ込んで書いた。今から80年近く前の、「第二次世界大戦」の真っ最中に、である。
 そして皮肉なことに「現在」である。物語で描かれる、四月に咲くマツユキソウを、大晦日に咲かせようとする世間知らずの女王の無謀な試みのように、今再び、自然を、人を、思うがままに手なずけて支配しようとする愚かさが、この地球という「森」を、世界という「森」を覆おうとしている。「森」は「生かされている」、あるいは「消えようとしている」のかもしれない。よし、私は「今」を生きる演出家として、このタイムリーな作品を通して…。
 稽古がはじまる当初は、そんな重たいことも考えて、この作品に挑んでみようと、咳き込みながら意気込んでみたりしていた。……だが、我が名古屋二期会の歌役者たちが、「森は生きている 風だって 雲だって 小川のせせらぎだって 生きている」と、林光さんの作った明るく楽しく美しい旋律を歌い出した時、なんだか、そんな思いはばからしくなってきた。
 オペラ「森は生きている」には「人のやさしさ」が、「働く事の大切さ」が、「自然の美しさ」が、「きびしさ」が、「過ぎ行く時間の愛おしさ」が、「日々を一生懸命に生きることの尊さ」が描かれている。私たちは愚直でもいいから、いつの時代も変わらない、その事だけはご覧になられる皆さんに、なんとかしてお伝えしよう。そんな事を思って、気負わず稽古に励む、今日、この頃である。
 まもなく開演です。皆さま、お楽しみください。

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