あなたは、学習曲線を知っていますか。
勉強していて、10時間がんばれば10点上がるというように、
かけた時間だけ結果が出るといいのですが、
こればっかりは、うまくいきません。
最初はなかなか結果が出ません。
学習曲線というのは、そこをわかりやすくグラフにしたものです。
右の図のように緑の直線が理想ですが、現実は赤です。
始めたばかりの頃は、がんばっても、がんばっても、思ったように数字があがりません。
その期間が長いとイライラして不安になります。
グチのひとつも言いたくなります。
「もう、だめ。やめよう!」とあきらめたくなります。
けれども、これを超えないと本当の実力がつかない、
そういう、いましめの厳しいグラフです。
90%の人が我慢できずにバタバタと逃げていきます。
英語でも数学でも国語でも理科、社会でもそうです。
あきらめてどうするか?
逃げるところは一つしかありません。
暗記学習です。
問題と答を覚えてしまう一夜漬けの手っ取り早い方法です。
テストが終わったらきれいに忘れる、別にそれが悪いとは言いません。
ですが、入試や実力テストでボロボロ、
悲惨な結果で、つらい思いをしなければなりません。
超えてないから実力になってないんです。
あなたは90%のほうに行きますか、それとも10%のほうでがんばりますか?
一芸に秀でるというのは10%を成し遂げた、そういう人のことをいうのだと思います。
ある期間を超えたら、本当に成績が急速に伸びるんです。
個人差はあります。
いつ訪れるかわかりません。
2~3年かかる子もいます。
ですけれども、ある期間が過ぎたら、私どもも、おかあさんも、本人も、驚くくらい点数が急上昇する、
いや、点数が急上昇するだけでなく、いろんな能力が開花するといってもいいぐらいすごいことになるんです。
今回の期末テストでも、中1からずっと英語10点台だった中3の生徒が57点取ってきました。
ここまでお子さんを信じて、待ってこられたお母様は本当にえらいと思います。
答案がくちゃくちゃで字が乱れまくっていた子が、見事な答案を書くようになります。
うっかりミスが続いていた子が、見違えるほど速く、完璧にしあげます。
気が散ってなかなか集中できなかった子が、信じられないくらい30問も40問もたくさん解くようになります。
不安げで、宙を見ていたような子が、顔つきが真剣で、引きしまってかっこよくなります。
私どもはそういう子を何人も見てきました。
これは、言って聞かせれば、できるようになるかというと、そんな、なまやさしいものではありません。
ひたすら大量の問題を解いて、来る日も来る日も厳しいトレーニングを重ねるのです。
それはイチロー選手のトレーニングと同じことだと思います。
今年筑波大学に合格した暁高校のIくんが、
東京に行く前の日、教室に立ち寄ってこんな感想をもらしました。
彼は小学5年生からここに通っていました。
「なんで、こんなにやさしいところを何回も繰り返すのか?って正直、不満に思っていました。
でも、受験になってその意味が分かったんです。なんか急に視界が開けた感じを経験した。」
成長曲線に我慢できないで、途中でリタイアする人もいます。
待てなかったんです。
それはそれで、残念です。
なぜなら、成長曲線を自分のものにするには
「聞くだけ」「見るだけ」「写すだけ」といった、
ほかのどんな学習法でもだめで、
TheJukuのように一見地味に見えるけれども、
自分にぴったりの問題を指が痛くなるくらいたくさん練習するのが最強の方法だからです。
どうしても手軽に成績が上がる方法に走りたくなるのもわかります。
実力が本当に必要になる瞬間、暗記や安易な学習法がいかに遠回りだったか分かる日が来るのですが、
私どもが成長曲線をもっともっとお伝えしなければいけなかった、
そう思うと反省すべきは私なのです。