引き続き、安達裕哉さんの「頭のいい人が話す前に考えていること」
という本から話す前のひと手間について紹介していきます。
前回と同様、話す前の状態について振り返っていきましょう。
早く具体的な方法、話し方が知りたいと思っている人もいるかもしれませんね。
でも、具体的な方法、型さえわかれば頭のいい人になれるのでしょうか?
「まず結論は〇〇です。理由としては3つあげられます。
まず1点目に〜。2点目に〜。、、、、」
このような型を覚えて使っていても、
中身が薄いかどうか、ちゃんと考えられているかは見分けられてしまいます。
友だちは騙せても、先生や入試の採点者、面接官、頭のいい人を騙すことはできません。
もちろん相手に伝わるように型を覚えて工夫することはいいことですが、
まず確認すべきは「話す前にちゃんと考えているか?」ということです。
あなたの話が相手に伝わらないのは、
話し方ではなく、考えが足りないせいかもしれませんよ。
よく言われるのは、内容について理解していないまま説明するひとは
具体例をあげることができないということです。
「具体的にはどういう時にそうなるのですか?」と聞かれても答えられない。
つまり、自分の身近な例にまで引きつけて、考えられていないということです。
テレビのコメンテーターでも中身のないことを自慢げに話すひとがたまにいますね。
「〜は大事ですね。〜が重要だと思いますよ。」と当たり障りのないことを言っておけば
視聴者から嫌われることがないからでしょう。
他にもネットの記事をタイトルや写真だけ見て批判するひと。
これも話す前、コメントする前にちゃんと考えていないひとといえるでしょう。
タイトルと中身が違う記事や誇張され過ぎた記事はたくさんあります。
冷静になって考えると何でもないことを「大問題!大スクープ!」のように取り上げて
見ている人の喜怒哀楽を利用し、お金儲けにつなげているわけです。
話す前にちゃんと考える癖がついていれば、
相手の話題にすぐに飛びついて反応することはないでしょう。
何か話をふられたからといってすぐに返す必要はありません。
じっくり考えてから返してもいいんです。
一方で、友だちとノリで会話するのも大事な時間。
何も考えないで一緒にいられるひともステキです。
でも、ただの会話ではなく、自分の考えを問われているとき
「あなたはどう思いますか?」という問いに対して
感情的にならずちょっと立ち止まって、よく考えてみてください。
その立ち止まって考える行為が、あなたの頭をどんどんよくしていきます。
伊藤 まり