「スマホを使うと記憶力が低下する」
「スマホの情報量で脳が疲れ、集中力が低下する」
近年、小・中・高生がスマホを持つことの様々なデメリットが明らかになってきました。
「5分間のスマホ利用で記憶に重大な障害(Mobile phone use for 5 minutes can cause significant memory impairment in humans)」という衝撃的な論文もあるほどです。
脳は作業に必要な情報を一時的に記憶し、作業が終わると必要な情報と不要な情報を整理して、不要な情報は消します。
その一時的な情報整理の作業を行う場所が「ワーキングメモリー」です。
短い時間に心の中で情報を保持し、同時に処理する能力のことを指します。
会話や読み書き、計算などの基礎となる、私たちの日常生活や学習を支える重要な能力です。
ところが、スマホを四六時中使っていると常にワーキングメモリーに新しい情報が入るため、整理する暇がありません。
いわば脳がずっと疲れている状態です。
そのため、記憶が定着せず、記憶力が落ちることになります。
頑張って勉強したのに、スマホのせいで学習したことをうまく整理できないとしたら
時間と労力の無駄になってしまいますね。
そこで、勉強や仕事に集中しようと思っても、スマホが鳴ると中断してしまう人や
スマホが手元にないと、不安やストレスを感じる人は、
「デジタルデトックス」を少しの時間でもやってみるといいです。
デジタルデトックスとは、毎日使用するスマホやパソコンなどの電子機器やインターネットから意識的に距離を置いて、
心身のストレスの軽減、対面でのコミュニケーションの機会の創出、自然を感じることなどに取り組むことです。
1日スマホを家に忘れてきただけでソワソワしてしまう人は、
「夜7時〜10時はスマホを触らない」など、時間を決めてデジタルから身も心も離れてみましょう。
「スマホ原因で勉強に身が入らない、思うように集中できない」と気がついている人は、早速デジタルデトックスを始めていますよ。
以下は実際に中・高校生がやっているデジタルデトックス例です。
・勉強する時は自室にスマホを持ち込まない
・リビングにスマホを置いてから、自分の部屋で勉強する
・夜寝る前はスマホをベッドから離れたところに置いて充電する
内田ありさ