ザルってなに?と思ったかもしれませんが、料理で使うザルです。
丸いボールの器なんだけど、穴がたくさん空いていて
そこから水などが流れるようになっています。
これからの季節にそうめんを食べる人も多いと思うのですが、
そうめんを茹でた後はザルに移して、上から水を流し、熱をとります。
みなさんも一度はザルを見たことがあるんじゃないでしょうか?
暗記をするときに、誰しもがザルの中に知識を入れたようになります。
覚えたことが水のように流れ落ちて、すっかり忘れてしまうということです。
でも、ザルの目にも荒い目〜細かい目まで色々あります。
ザルの目が荒いと穴が大きいから覚えたことがたくさん流れ落ちて、
おおかた忘れてしまいますね。
一方で、ザルの目が細かい人は穴が小さいから、
覚えたことを流れ落とさずに、思い出すことができます。
Jukuで繰り返しの学習をやっているように、
何度も何度も同じ問題を解いてすくいあげることで、
ザルの目がだんだん細かくなってきて、思い出せる量が増えていくのですが、、、
「何度繰り返しても思い出せない」
「いつも惜しいところで間違える」
「覚えているんだけどテストで使えない」
こんな人もいるのではないでしょうか?
一生懸命学習をしている人の中にも
暗記のザルの目が荒いままで、頑張っているのに成果が出ないというひとがいます。
ザルの目が荒いままな人と細かくなっていく人では何が違うのでしょう?
一つ考えられることは、暗記しているときの工夫です。
ただ受身的に覚えるべきものを覚えるだけでいいのでしょうか?
覚えるべきものをどのように覚えたらもっとより覚えられるか、考えながら覚えるひともいます。
この工夫だけでも繰り返していれば大きな差になるはずです。
私も受身的で学習した内容がザルのように流れ落ちていくタイプです。
「先生が〇〇と言っていたから」とか
「これさえ暗記すればいいやん」のように
何の疑問も持たず、自分の学習に対して何も考えず、
言われたことを言われたまま、意味や意図も気にせずにただやる。
「考えるより先にやればいいんでしょ?」精神です。
だから、勉強を一生懸命やっているんだけどただやっているだけで伸びない。
報われない努力ってすごく悔しいです。
では、そんなザルのままの人はどんな工夫をしたらいいでしょう?
私からの提案は、共通点を考えること。
共通点を考えるとは、覚えたたくさんの事柄をばらばらにしておかないで、
より広い視点から本質的に共通するところをみつけて、まとめることです。
例えば、小学校の算数で、図形の面積の公式を覚えますよね。
長方形の面積なら縦かける横。
正方形の面積なら一辺かける一辺。
三角形の面積なら底辺かける高さ、割る2。
平行四辺形の面積なら底辺かける高さ。
台形の面積なら上底たす下底、かける高さ割る2。
ひし形の面積なら対角線Aかける対角線B、割る2。
これらの公式をバラバラに暗記して、バラバラなままにしておくのではなく、
共通点をみつけることで、すべての単元が混ざって出る問題や文章題でも使える知識になります。
例えば、ここでの本質的な共通性とは、
いろいろな多角形の面積を測るときには、
「垂直な2方向の長さの積を考えればよい」ということです。
ここで「垂直」という新たな視点が出てきましたね。
この垂直のおかげで広い視点からすべてに共通するポイントを押さえられるようになります。
公式だけ覚えていても、複雑な文章題や長さがはっきり書かれていない問題では
「何と何をかければよいのか?」
「縦と横にあたる部分はなんなのか?」が見えにくくなります。
そこで、「垂直する2方向の長さを探せばよい」という工夫が活かされるんです。
みなさんも暗記する時には、ただその場しのぎに覚えるのではなく
「ずっと使える、他でも使えるにはどう考えたらいいか?どうつなげたらいいか?」に
注目して繰り返し学習をしてみてください。
まり先生