東大入試の特徴

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ありさ先生

「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」というテレビ番組がありますね。
出題される問題は全て小5で習うこと。
それなのに、簡単そうで難しい。知っているようで実は知らない。
11問連続で正解できたら賞金300万というプレッシャーに、ゲストも毎回頭を悩ませパニックになっています。
「考える入試」が大学入試・高校入試でも増えてきましたが、「知識の詰め込み」ではなく、いかにして「知識を使いこなすか」が、至るところで求められています。

さて、「東大」と聞けば「日本で一番かしこい大学」と連想されますね。
でも実はその東大入試、小中学生でも解ける問題があるって知っていましたか?
問題の表現や単語の複雑さに惑わされず、シンプルに考えること。
知っているだけではなく、深く理解して、知識と知識を組み合わせて問題を解くこと。
「知識がなければ解けない」難しいだけの問題ではなく、「知識を使いこなして解く」問題が多いのが東大入試の特徴です。
実際、東大の「入学試験の基本方針」の中には、「知識を詰めこむことよりも、持っている知識を関連づけて解を導く能力の高さを重視します」と書かれています。

例えば【2000年 地学 第二問】に『なぜ、山の天気は平野の天気より変わりやすいのか』を説明する問題がありました。

山の天気は変わりやすい、とはよく聞きますが、「なぜ」と聞かれると返答に困りますね。でもこの問題、小5で習う理科と中2で習う「天気」の知識があれば解けるんです。
この問いを解くための要点は以下の3つです。

・冷たい空気は重く、温かい空気は軽い。
・ふもとの温かい空気が山の斜面にぶつかり上昇気流にのって山頂へ上っていく。
・空気中の水蒸気が冷やされ、それが雨になって降ってくる
 
「上昇気流」や「下降気流」は中2の理科で習いましたね。
「雲のでき方」も学習しました。
知識はすでに持っています。
あとはそれを使って「どう問題を解くか」が、これからのテストや入試で求められます。

これこそがまさに「思考力」ですが、
その思考力を鍛えるにはやはり、基礎となる問題をたくさん解くことが大事です。
基礎がない状態では、いくら考えても何も思い浮かびません。
基本問題を解いて、頭に染み込むくらい復習を徹底的にすること。
そこから「あれが使えないかな。これ使ってみたら解けるかな」と思い巡らすこと。
そうすることで、どんどん応用問題を解けるようになります。
少し時間はかかりますが、思考力を手に入れるためには他に道はありません。

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