「〜したい」というwantから始まる問いを 大切に

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入試に役立つメンタル・壁の越え方・作文に強くなる

突然ですが、志望校(特に志望する大学)をどのように選んでいますか?
わたしの頭の中は、普段ペンギンのこととご飯のことと
研究のことくらいにしか使われていません。

最近は、「南極の氷の下ってどうなってるんだろう?」
「南極の氷が溶けたら皇帝ペンギンは絶滅するのだろうか?」
「南極の氷でかき氷をつくったらどんな食感になるんだろう?」
「南極の氷と北極の氷の違いは?」
「南極の氷の上では摩擦は小さくなるの?」
「南極の氷山っていつできたの?」などなど

南極に住む皇帝ペンギンへの想いを発端に
南極の氷のふしぎに疑問を持つようになりました。
教育や人間についての研究は、私が大学生の頃から専門として続けている、
自分が生きていくために必要な問題ですが、
南極の氷という一見どうでもいいような疑問も
他人との対話やかかわりを通して、問いをどんどん深め、広めることで立派な研究になります。
誰かにとっては、南極の氷に対する疑問も
生徒をどのように理解してどんな風にかかわっていけばいいのかという問いも
どちらも「考えてもムダ」な事なのかもしれません。
当然のこととして、本人にとっては大事な問いでも、
他の人にとっては大事ではないというこがあります。
でも、だからと言って不要とは思いません。
「南極の氷が全て溶けたらどうなるの?」という素朴な疑問だって、
皇帝ペンギンだけじゃなく、
温暖化の地球に住んでいる私たち全員に関係することで、大きな問題です。
海が地球全体でつながっていて、すべての気候に影響を与えており、
特に、南極大陸を囲む南極海は、
世界の海洋面積の30%を占めていて、
私たち人間が放出する二酸化炭素のおよそ半分を吸収していると知ったら
問いの深さも変わってきますよね。

じゃあ、「南極の氷はどうなればいいの?」とか
「そもそもなんで皇帝ペンギンは南極で子育てするの?」とか
色々疑問や意見もあると思いますが、今回は一方通行に伝える形でゆるしてください。
他にも、ある中学生の「ラーメン屋さんの価格設定はどのように決められているのか?」
といった疑問は経済や経営学、心理学などなど
色々な学問につながっていく可能性を秘めており、種といえます。
これまでは、大学にいく理由として「学歴のため」とか「とりあえず」という意見も
少なからずあったと思いますが、
みなさんは総合学習の時間の探究活動で研究を体験し、
副業など社会人でも複数の生き方を選ぶことができる時代に生き、
英語と数学と音楽の融合といったあらゆるものの境界がなくなり
多層的に横断縦断して、行ったり来たりする社会のなかで
素朴な疑問や単純なふしぎ、「〜したい」というwantから始まる問いを
大切にしてほしいなと思います。
志望校選びで最後の最後まで悩むひとも
どんな風に大学の4年間を過ごせたらいいかを考えてみて
後悔なく、自分が納得できる選択をしてほしいです。


伊藤万莉(いとう まり)

2023年4月から立命館大学大学院の文学研究科 教育人間学に進む。桑名高校理数科、立命館大学(文学部< 人間研究学域>)卒業。
ひとこと言われたら10考える。高校時代は陸上競技をこよなく愛し、
近い将来は南極に行って「皇帝ペンギン」さまにご挨拶するのが夢。
最近は、生徒とどういう関わりがベストなのか、どうしたら自分の既成概念を突破できるのか探求中。

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