将来、ゲーム関係の仕事につきたい、そんな生徒が増えています。
おそらく、ゲームが大好きで、いろんなゲームにチャレンジした経験があって、名作を作る自信があるんでしょうね。そこには勉強はそっちのけで、日夜、遅くまでゲームに没頭してきた姿が見えます。
昔、塾長の勤めていた会社で、インベーダーやドラゴンクエストに夢中になって、月曜日は会社を休んでいる愚かな会社員がいました。ゲームで勝っても大喜びしても、現実は1mmも動いてない、だから、ゲームが終了したら、きっと冬の夜空のように虚しい。会社には「ゲームをしていたから休む」なんて言えないから、適当な嘘をつく自分、一日中がイヤな気持ち。製作者の手のひらで一喜一憂して人生、なにが楽しいの?と思う。ほんとうの生活は電源をオフにしてチャラにできない。それだけにリアルの方がよっぽどスリルがあるし成長できるのに、と思った。
ゲームをやりすぎて「ゲームがないと我慢できない!」という気持ちになるのを、『ゲーム依存症(いぞんしょう)』と言います。
ゲーム依存症になると、次のようなことが起こります。
① 勉強がわからなくなったり、学校がイヤ、友だちと遊ぶことがイヤ、になる。
② 目が悪くなる、頭やお腹が痛くなる、体の調子が悪くなる。
③ 気持ちがイライラする、悲しくなったり、元気が出なくなったりする。
④ ゲームをやめようとしてもやめられなくなる。おうちの人に叱られたり、ケンカになったりする。
⑤ 将来、ITエンジニア・プログラマー、スポーツ選手など、自分が本当にやりたい夢が叶えにくくなる。
⑥ ゲームやイラストを描くのが好きと言う理由で、ゲーム会社に就職・転職しても、すぐに飽きてしまう人やチームで働くのが苦手な人は、やめといた方がいい、と言われる。
⑦ ゲーム会社に就職・転職しても、人手不足による残業、発売日や配信日までにゲームを完成させる必要があるから納期が厳しく精神的にストレスがかかる、バグ修正・原因解析に追われる、平均年収は業務量に比べ安い、別業界の転職に不利、だったりする。
⑧ 今後、対話型AI「ChatGPT」との競争、外国人製作者との競争が厳しくなるから、生き残るのが大変。
日本には芸術系や美術系大学があります。そのような大学には、外国からたくさんの学生が勉強しに来ています。その中でも、中国から来る学生が多く、10人のうち7人にのぼるそうです。
なぜ中国の学生が日本の美術やデザインの大学を選ぶかといえば、日本でゲームやアニメの会社に入って働くと、日本にずっと住めるようになるからです。
ある中国人男性は、日本のゲームやアニメに憧れて日本に来た。彼は日本語をしっかり勉強して、日本で一番難しい試験にも合格。そして、日本の大学でデザインやゲーム作りの勉強をして、4月からゲーム会社で働く。そんな彼は夢を語ります。「自分の考えたゲームをいつか作りたい」
日本ではゲームやアニメ、デザイン、料理などの仕事につくと、日本にずっと住むための許可が取りやいんです。特に、デザインなど専門的な仕事をする人には、早く日本に住める許可が出る仕組みがあります。そのため、中国の学生たちに日本の美術やデザインを学ぶことが人気になっています。
また、日本の大学に入るための準備を手伝ってくれる特別な学校もあります。中国の学生たちはそこで絵の基礎や日本語をしっかり勉強して、日本の大学に入る。
業界の中には、この仕組みを教えてあげる人たちもいます。その人たちは、日本の大学や仕事について中国の学生にわかりやすく伝え、日本に住む方法を説明しているのです。こうして日本のゲームやアニメに憧れ、日本で働いてずっと住みたいと思う中国の学生が増えているんです。
あなたは一生、ゲームしますか。冒頭の「インベーダーやドラゴンクエストに夢中になって月曜日は会社を休んでいた」のは、この私です。