志願先高等学校で合格者の受検番号が掲示されます、同時に専用Webページにも掲載されます。
発表は9時30分から16時30分までですが、塾長の頃は、学校で掲示されるより前に、発表当日の午前0時からラジオの短波放送で合格者を聞くことができました。
短波放送というのは短波ラジオさえあれば、誰でも海外の情報が受信できます。当時は衛星放送やインターネットがない時代ですから、英語リスニングの受験対策として、短波だけが無料で自由に使えたんです。
流れてくるのはFENといって、Far East Network(極東放送網)の略で、在日米軍向けに放送されていた英語。音波は弱く、寄せては返す波のように、聞こえたり聞こえなかったりします。そこに波間を縫うように訳わからない中国語や韓国語が折り重なって、今思えば、恐ろしくマニアックなリスニングツールだったんです。
そんな多重怪音波に乗せて、かすかに合格者の受検番号が流れてくる、ニュース解説者が一本調子で順番に番号と氏名を棒読みしてくる、ああ、次は自分だ!真夜中の恐怖と不安と心細さと不確かさと寒さでブルブル身が縮む思いでした。発表は人生ドラマです。
たいていの失敗をしてきた塾長です、もし私でよければあなたの課題をお聞かせください。
さて、暁中学や鈴鹿中学など私立受験をせずに、公立中学に進む場合、「中学受験をした子と学力の差ができるのでは?」と、ちょっと不安に思ったりします。
ですが、非受験組にも学びのチャンスはいくらでもあります。特に英語や暗記科目は中学に入ってからでも頑張れば、じゅうぶん追いつくことができます。ただ、国語だけは違います。
小学校の国語は特殊です。小学校では「このお話を読んで、どんなことを感じた?」と聞かれ、自分の感想を話す授業が行われます。それに対して中学の国語は「筆者の考えは何か?」「傍線部を説明せよ、理由はなにか?」と聞かれ、文意に沿って正しく読み、的確に表現することが求められます。
つまり、小学校では「自分の気持ちを大切にして読む」のに対し、中学では「客観的に正しく読む力」が必要になります。この流れは高校、大学、社会人まで続きます。
中学受験をした子たちは、この「正しく読む力」をすでに鍛えています。ところが、受験しない子は中学に入ってからその力をつけないと困るのです。
国語はすべての教科に影響します。困らないためには、早いうちに次のことをするといいです。
① ワークで練習する
国語の問題を解くときは、ただ答えを〇×で一喜一憂するのではなく、「なぜこの答えになるのか?」を考え、文中に手がかりとなるキーワードに気付くことが大切です。
間違えた設問は、もう一度文章を読み、設問の読みちがいはないか、出題の意図は何か、どこを答えとすべきだったのか、など再確認しながら読み方、答え方のコツをつかむといいです。1人で続けるのが不安ならTheJukuで国語を始めてください。
読書は、読みに慣れる上ではとても役立ちます。ただし読書は主観的なので、国語力アップとは別です。一つは、設問がないこと、もう一つは正解がないこと、特に「悔しい」「悲しい」「困った」などの気持ちを表す言葉が大切です。気持ちは経験しないと、わかるのが難しいですから、文章を読むときに登場人物の気持ちがうまく理解できなくなります。
② 書く力をつける
内容は理解できても忠実に書けなければ正解にはなりません。まずは「要約練習」をして、文章の流れをつかむといいです。1人で続けるのが不安ならTheJukuで添削を受けてください。
また、文の意味を変えずに言いかえる練習もおすすめです。例えば、「きのう、寒い中、両親と動物園へ行った。」という文を「両親は~」を主語にすると、「きのう、寒い中、両親は私を動物園へ連れて行ってくれた。」になります。「きのう」を強調すると、「寒い中、動物園に両親と行ったのは、きのうです。」になります。こうした練習をすると、文章の仕組みがよくわかるようになり、英語学習にも直接役立ちます。