塾長つぶやき日記

今どきの高校生、SNSの利用事情

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車中もコメダも、まわりはみんなスマホに夢中です。LINE見ないと心配だったり、忙しい1日なのにメールのチェックから始まったりします。このメールもですけどね? みんなどうしてるの?このままでいいの?

最近、国立青少年教育振興機構が調査を行いました。ご覧になった方もおられると思いますが、
【目的】高校生のSNSの利用状況とその影響や意識を把握する
【期間】令和5年9月~令和6年1月
【調査】日本・米国・中国・韓国、4か国の比較
日本 35校 4,356人/米国10校 1,512人/中国32校 7,750人/韓国34校 1,508人
【報告】令和6年7月2日

調査報告によると、
1、「SNSで学習意欲が増えた」割合は日本が最低

2、目的として日本が最も高いのは、「ゲームや音楽などの娯楽」86.2%、「趣味や興味のある話題に関する情報の収集」82.4%、「リアルな友達や知り合いとのコミュニケーション」76.7%、「家族との連絡」75.8%

3、1つのSNSで複数のアカウントを使い分ける高校生は5割を超え、日本が最も多い。

4、「趣味や興味のあること」が増えた、という高校生は9割で、日本が最も多い。

5、「お金を使うこと」が増えたが、という高校生が最も多い。米中韓が約4割に対し、日本は5割超え。

6、「推し活」の割合が36.7%で、日本が最も高い。自分にとってイチオシの人やキャラクターを、さまざまな形で応援したり ライブやイベントを観に行ったり、グッズを買ったり、手作りのグッズを作る高校生が米中韓より13ポイント以上高い。

7、「社会への関心」が高くなったという高校生は、日本が中国についで高い。

8、未知の人とのコミュニケーションは、日本が最も低い。「オンラインゲームをすること」54.3%、「投稿を誰でも閲覧可能な範囲に公開すること」25.3%、「投げ銭をすること」3.6%。

9、「SNSを通じたほうが気持ちを伝えやすい」という高校生は、日本が最も低く、リアルな友人とのコミュニケーションを重視している。

10、日本の高校生は出会いに関するリスクを微妙に感じている。「SNSを通じて知り合った人」が「いる」と回答した割合は、日本49.2%・米国66.3%・中国50.8%、韓国41.0%。実際に会うところまでいったのは、日本21.3%・米国44.9%・中国9.3%・韓国20.2%

11、被害経験は日本の高校生が米中韓より少ない。「個人情報漏えい」「架空請求」「アカウントの乗っ取り」が「ある」のはいずれも9%未満。

12、悪口や嫌がらせの被害も日本の高校生が少ない。「よくある」「時々ある」のは日本4.3%、米国30.4%、中国11.8%、韓国10.1%。

日本の高校生にとってSNSはリアルな友人や家族との交流手段です。動画、音楽、キャラ応援など娯楽、趣味も楽しんでいます。その反面、学習意欲に連動していない。プライバシー保護の意識が高く、あくまで対象は「身近かなところ」とその利用は限定的です。

そのため仲間意識が醸成される一方で、国政や世界情勢への関心が希薄で、ともすれば自分の意見を持ったり、社会参加をしたり、自分の立場を明らかにするといった言動がほとんどない。

今どきの高校生は、SNSの賛否を肌で感じ、部活が早く終わっても自分だけ帰ることはできない、といった同調圧力を背負う中で、「個性」がさらに進み、より かっこよさ、やさしさが際立つ、と塾長は思います。

調査報告書は国立青少年教育振興機構のWebサイト

高校生のSNSの利用に関する調査報告書ー日本・米国・中国・韓国の比較ー〈令和6年7月発行〉

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