塾長: 7月に入りましたね。入試まで半年ですが・・
Aくん:そりゃ、どこどこ高校、どこどこ大学に行く!っていう目標はあったほうがいいに決まってるじゃないですかぁ〜!塾長っ!!
塾長:はい、じつは私の考えは、目標はあっても なくても、どちらでもいい、です。
Aくん:えっ、うっそ〜!!
塾長: 全人類が目標を持たなくてはいけないなんてことはないです。
Aくん:って話ですか?
塾長: けれども目標を持ったほうがいい人は確実にいます。たとえば会社員さんですね、会社には売上があるし、それぞれの部署や仕事によって、目標が与えられたり、達成を求められたりする。給料が自動的に湧いてくるわけないですから、達成されないと 給料ないってことになります。
Aくん:そうか〜、こないだもバスケ部で「オレには目標は必要ありません」なんていうのがいたけど、ちょっと立場がわかってへんというか、コイツ、今のまま、みんなと部活を続けるのは無理やで、と思う。
塾長: そう、そう、空気が読めない人っているよね。メンバーだけじゃなく、立場が経営者や私のような個人事業主でも、数値的な目標がなければ、いま攻めるの?守るの?ドッチ〜みたいに戦力低下になる。そう考えたら、みんな生きていくのに必死なわけで、数値は我が身を写すナマの「実像」なんです。
Aくん:ナマの数値を知らんとあかん、どこどこ高校に行く!大学に行く!とカッコつけて言ってる場合とちゃう、1mmでも動かなあかんってことですか・・
塾長: さすが、その通り。期末テストも中身を分解して、単語力でプラス10点とか、計算力ノーミスででプラス15点とか、読解力でプラス20点とか、そういった課題から始めて、集中させる
Aくん:そういう考え方が身についていたら、成績もあげられそう!そのことがわかっていないと、勉強してもイチかバチかになって、10年、20年、30年、たっても相変わらず進展がないってことですね!
塾長: そう、全国模試で高い成果を出したい、繰り返し、意図的に結果をたたき出したい、そう思うなら課題別に目標をつくったほうがいいですよ。
Aくん:は〜い
塾長: 目標はあっても なくてもいいと言いながら、結果を求めるなら課題別に目標をつくったほうがいい、なんて矛盾めいたことを言いましたよね。ところが、意外なことに、・・
Aくん:エッ?なんですか、ニヤニヤして
塾長:大谷翔平選手は今年も大活躍ですが「ホームランを何本打ちたいですか?」と聞かれると、「あまり目標は持たないほうで・・」と答えます。それは目標があっても大々的に言いたくない、ということもあるかもしれませんが、思いが強いのは「行動目標」だったりします。
Aくん:行動目標?
塾長:さよう、打率3割といった数字ではない。打率3割を打つための「行動」ができているかどうか、そこに気を配っているってことです
Aくん:へ〜、そうなんだ
塾長: いくつかの行動があり、それが毎日できれば数字は自然に出る!っていうやり方です。英単語を30覚えるとか、計算を100%正確にするというのでない、たとえばTheJukuの学習だったら、
□ こころをきれいにして来たか
□ 字をきれいに書いたか
□ 英語・数学・国語は3回くりかえしたか
□ 理科・社会は5回くりかえしたか
□ 1分考えて分からなかったら答を見たか
□ 途中式を書いたか
□ 線を引いたか
□ 問題文をよく見たか
□ やり方を覚えたか
□ 大切な言葉を覚えたか
□ やったことを言葉にできたか
□ ミスはぜんぶ訂正したか
□ 指鉛筆で練習したか
□ 前回学習したことを見直したか
□ 手を止めなかったか
□ 間違えたところは、何が課題なのか、ポストイットに書いて貼ったか
□ ポストイットを貼ったところをもう一度くり返して解いたか
□ わかりやすいように図や表にしたか
□ 気づいたことをメモしたか
□ 他人に厳しく自分に甘かったか?
□ なぜ間違えたのか分って次ヘ進んだか?
□ 目標に向かってやっていたか
□ 繰り返し解いたか、繰り返し書いたか
□ 丸暗記,連写でなくテスト形式で覚えたか
□ わからなかったらすぐ質問したか
□ 答は、あわてず、字は丁寧に書いたか
□ 丸暗記ではなく、なぜ?か、何を?か、どのように?か理解したか
□ 集中できたか
□ 一問一問、落ち着いて解いたか
□ まわりを気にしないでできたか
□ その日の予定を終わらせたか
□ 分かる問題を速く解いたか
□ 鉛筆で書かないで、指で書きながら覚える「読む学習」をしたか
□ めんどくさい、今度にしよう、やりたくない、そんな自分を克服できたか
□ 勉強法の反省を書いたか
単語数30とか計算100%という目標は忍耐と努力が必要だけれども、行動のほうは気持ちだけで変えられる。毎日の訓練は集中して行動すればいいってことです。
Aくん:どこどこ高校が絶対合格とか、どこどこ大学が命とか、目標を持つと しんどかったり、ストレスを感じたり、どうしてもガマンを意識してしまいます。目標だけを追いかけてると親からのプレッシャーとか友達に負けてないか、って感じ。それでも結果が思わしくない時なんか何もできなくなってしまう
塾長: 私もおなじ経験ありますよ、目標を持つこと自体は悪いことではないのに、なぜか、続かなかったり落ち込んだりする。ですから「目標」より「手」です、どうすべきかを描いて、その延長線上に目標を置くほうが、よほどレジリエンスもアジャイルが可能です。入試はレジリエンスとアジャイルの長期戦ですから。
目標にたどり着くための行動プランが描ければ、あとはプランに沿って集中すればいい。集中が難しければ自習室を使って決まった時間に決まったことをする、行動だからやりさえすれば乗り越えられる、再現性がある、確実なステップが実行できる、何が起こるかわからない日々をコントロールできる、苦しいときもあるけれど昨日より成長した自分が見える。やればやるだけ楽しいと思えるはずです。
それを具体的に作ったのが「今日のウンコ」です。あなたの目標の後ろには、数え切れないほどの「行動」や「心構え」があって、それを一つひとつYES、NOでチェックできるようにしてあります。自分の目に見えない思いや学習習慣を目標に向かわせることで、「達成できる」ようになります。標準装備しています。あなたもさっそく試してみてくださいね。