先生からのコメント
社会の変化がずいぶん速くなっています。人工知能(AI)」を「人間の脳に近い機能を持ったコンピュータープログラム」と定義したのは、1956年、アメリカの計算機学者ジョン・マッカーシーでした。 最初の「人工知能(AI)」ブームは、1960年代、アメリカやイギリスで起こりました。。
これからの人間の役割は問題を解決することではなく、問題をつくりだすことの方になる」という考えです。これまでは、問題に対してすばやく「正解」を出せる人が評価され、大学入試がペーパーテストで行われ、点数が高い人が選ばれてきたのがその象徴ですね。
正解が何かが決まっていて、その点数で評価される。このような仕組みがあることに関しては、人工知能はとても得意です。
例えば、囲碁や将棋は、相手に「勝つ」ための基準がはっきりしている。次の一手が勝利にどのように貢献するのかも計算できる。
このように「評価関数」がはっきりしていることに関しては、適切なやり方でシステムを組めば、人工知能は驚くべき能力を発揮する。
グーグルの子会社「ディープマインド」が開発した人工知能「アルファゼロ」が、囲碁や将棋について最強の実力を持った。では、人間はどうすればいいのか。点数がはっきりと決まるような問題で高得点を出すという「秀才」型の能力は、これからどんどん人工知能で置き換えられてしまう。だからこそ、むしろ問題を見いだす、つくりだすような人こそが、これからの時代には求められます