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お子さまが1人で解決する力をつけてほしい

古典が難しいのは主語が省略されるからです。
それでも、動詞は省略されることがないから、動詞から主語を類推することになります、

この動詞は誰の動作か、を考えながら読むわけです。
主語が"A太郎"と考えて読んでいって、途中で、あれ?変だな〜、つじつまが合わなくなります、

そう思ったら勇気を出して、あともどりする、
もう1人の登場人物、"B太郎"を主語に代えて読んでいくんです

これは大変な作業です!勇気を出してというのは、その時点から"A太郎"を消して"B太郎"で読むか、
ひょっとしたら、ぜんぶ消して最初から"B太郎"で読み始めないといけないかもしれないんです。

読解に方程式はなく、主語をAからBに変化させながら文脈を追っていく、
正しいかどうか不安な状況を抱えながら次々と読みすすめるのは、
英語なんかで知らない単語を抱えながら読むのと同じで、気分いいもんではないです。

このような学習法は「発展的学習」や「問題解決学習」と呼ばれます。
特に文脈を追いながら解法を徐々に導き出すアプローチには「探求学習」ともいわれます。

このアプローチの特徴は、答えをひたすら覚えるのではなく、問題を解決する過程を重視し、
解法や考え方を柔軟に変化させながら理解を深めていく点です。

問題の背景や文脈に注目し、試行錯誤を繰り返しながら、やっと答えにたどり着くというは、
めちゃくちゃめんどくさいですよね。

慣れないと、えいっ!!とカンで決めたくなります。我慢できずに答えだけ覚えたくなります。
そういう子が90%いるだけに、この探求アプローチが使えると強いんです。

古文公式や古典単語といった単なる知識の暗記に頼らず、我慢して”うんうん考えながら”文脈を読み解く、
こういう深い学習ができると、これからの大学入試、創造的な問題解決の場で驚異的な威力を発揮します。

古典に限りません、数学の絶対値や、英語の精読なんかも同じで、
中学と高校の学習法の本質的な違いはここ、高校でダントツに大きく差がつくのはここです。