入試に役立つメンタル・壁の越え方・作文に強くなる

〜なぜ国語を勉強するの?〜

このページでは、「入試に役立つメンタル・壁の越え方・作文力や表現力を鍛える方法」などをお伝えしていきます。

The Jukuの先生たちが書いています。
最近では、テストや入試で「自分の考えを伝える問題」「表現する問題」が増えてきていますね。
作文が苦手〜という人は、まずは「お手本」となる文を読むことから始めましょう。
「こういう言葉を選べばうまく書けるのか」などのヒントが見つかるはずです。
お手本となる「型」が身につけば、表現力はどんどん広がり、磨きがかかってきます。
また、他人は書いた文章を読むことで、「自分の意見」「自分の考え」にも気付くことができます。
その一歩として、ぜひ読んでみてください。

〜なぜ国語を勉強するの?〜

普段 生活していて日本語に困ることはないのに、なぜ国語を学ぶ必要があるのでしょう?
みなさんはなぜ国語を勉強しているのですか?
受験のため?成績のため?本さえ読めれば国語なんて要らないでしょうか?

学校における国語の授業では、A話すこと&聞くこと、B書くこと、C読むことの3つの領域に分けて学習します。
あまり意識したことはないと思いますが、みなさんは言葉を使ったコミュニケーションについて適当に学んでいるのではなく、
まとまったグループに分けて、つながりをもって学んでいるのですよ。
今日は、国語の3つの領域の中でもC読むことについてお話します。

このC読むことは、日本の大学受験・高校受験で一番問われる領域です。
そのため、授業では説明文や小説や古文を読む学習が、作文などの表現学習よりも多いですよね。
C読む力は、解釈力ということもできますが、世界水準でいえば日本で求められる読解力は狭い範囲のものです。
広い範囲での読解力とは、文章の内容を正確に理解するだけでなく、
図や表といったバラバラな情報から読みとる力、文章構造や話の展開・表現の仕方を評価する力、
そして自分の意見を表現し、伝えあい、振り返るというところまで含まれます。
だから、世界的にみれば日本人は書かれた内容を読みとることはできても、
内容について評価したり、内容について自分の意見と照らし合わせて吟味する熟考が不十分といえるかもしれません。
読むだけで終わりではなく、自らの知識や経験と結びつけながら自分なりの意見をもつ必要があるということです。

みなさん、国語で学ぶ文章に対して「へ~」とか「わけわからん」で終わらせていないですか?
内容そのものを読めるのは当たり前で、内容を俯瞰的にみるところから熟考がはじまります。
では、世界基準に到達して世界で対等に生きていけるために国語が必要なのでしょうか?
なんだか身近じゃないし、必要とは言いにくいですね。
では、国語が80点の生徒は数学も理科も社会も80点の読解力で理解するが、
国語40点の生徒は数学も理科も社会も40点の読解力で理解するといえばどうでしょう?

つまり、国語の読む力は5教科のベースになっているということです。
たとえば、同じ言葉でも文脈の中でいろいろな意味に変わることを知らなければどうなるでしょう?
英語の文法説明で「他動詞のうしろは目的語をとる」と書いてあるとき、「とる」という言葉の意味について
1「他動詞のうしろに目的語がつく」と考える場合と2「他動詞のうしろは目的語がつかない」と考える場合に分かれます。
「とる」を「捨てる」の意味でしか知らないひとは2を選ぶでしょう。正解は1です。
一つの言葉に一つの意味しか持っていないと思っている人は、1か2かといった選択肢も持つことができません。
語彙が少ない上に、簡単な言葉でも多様な意味を知らないために、5教科の学習が成り立たないということがあり得るのです。

普段生活していれば、友だちとの遊びの中や会話で、生活言語は習得するので日本語が分かっていると考えてしまいますが、
実は、数学や社会などに出てくる言葉に必要な言語能力は習得できていないためにつまづきが起きます。
これは困ったものですね。でも、そもそも学校で5教科なんて勉強しなければ国語も必要ないと言えそうです。
では、なぜ国語を勉強するのでしょう?

ひとつは、人間が言葉によって世界を細かく理解し、ものごとを認識していることにあるといえます。
つまり、言葉を知れば知るほど、使い方がわかるほど、この世界がきめ細やかに見えるのです。

例えば、「やばい」という言葉しか知らなければ、
好きなひとに好きと伝えることもできません。会ったら「やば!」「やばい~!」ばかりで感情はうまく伝わりません。
でも好きなひとに対して「限りある時間をあなたと過ごしたい」とか「君の笑顔はどんな景色よりも僕を幸せな気持ちにさせてくれる」とか
「やば」では表現しきれない複雑な感情を細かく伝えることができたら、コミュニケーションが豊かになると思いませんか?

ほかにも、日本では雨が年中降るために「五月雨(さみだれ)」や「春雨(はるさめ)」や「煙雨(えんう)」などたくさんの言葉がありますが、
雨の降らないアフリカの地域などでは雨を表す言葉は1種類しかありません。
言葉がなければ、認識もされないし「五月雨(さみだれ)」なんてものはこの世にないことになってしまうのです。

言葉を知れば思考も広がります。国語を勉強することで、見える世界が変わるかもしれません。
私が国語を勉強する理由は、言葉が自分の世界を広げ、つかめない感情や感覚に場所を与えてくれるからです。
言葉があるからこそ固定化され縛られるデメリットもありますが、
たとえば「未練」という言葉があるからこそ、
失恋でつらい気持ちも期待する身勝手な気持ちも自分で理解し、感情に居場所を与えることができます。

みなさんは、国語をなぜ勉強するのですか?


伊藤万莉(いとう まり)
4月から立命館大学大学院の文学研究科 教育人間学に進む。桑名高校理数科、立命館大学(文学部; 人間研究学域)卒業。
ひと言われたら10考える。高校時代は陸上競技をこよなく愛し、
近い将来は南極に行って「皇帝ペンギン」さまにご挨拶するのが夢。
最近は、生徒とどういう関わりがベストなのか探求中。

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